スーパーにある広島県産の食材で美味しい味噌汁を作ってみた!

スーパーで売っている広島県産のものだけを使って美味しい味噌汁は作れるのでしょうか?
今回は実際に食材を買って作ってみました!

食材の調達へ

まずはスーパーでお買い物です。
今回食材を買うのは、広島県民の食卓を支えるローカルスーパー、「エブリイ」と「フレスタ」です。

人気の地縁スーパー「エブリイ」

エブリイは、広島県福山市に本社を置くスーパーで、広島、岡山、香川エリアで店舗展開をしています。

エブリイの魅力は、魚や野菜など、食材の鮮度です。
各店舗の仕入担当者が、毎日市場で選んだ食材が、店頭に並びます。当日売り切りスタイルで営業していて、人気の食材は夕方には完売していることもあります。

エブリイは、そのユニークな販売方法や、環境への取り組み、社員研修など、さまざまな方面でメディアにも取り上げられている注目のスーパーマーケットなんですよ。

地元で愛されるスーパー「フレスタ」

フレスタは、広島県広島市に本社を置くスーパーで、広島県を中心に岡山県・山口県で全59店舗を展開しています。

フレスタの魅力は、「食」を中心とした「暮らし」に関しての創造提案です。店内を買い物しているとなんだかワクワクするのが、個人的に好きなポイントです。

食べやすい量の食材や、おいしそうなお惣菜など、痒いところに手が届く商品や、日常をちょっとだけ明るく照らしてくれるような楽しい食品が販売されているスーパーマーケットですよ。

今回使う食材

広島県産の味噌汁に使う食材
今回は使う食材は、このような感じです。

いりこ、油揚げ、豆腐、水菜、ネギは、エブリイで購入しました。
味噌をフレスタで購入しました。

いりこ(尾道海産株式会社)

いりこは、瀬戸内海産のカタクチイワシを使用したものです。
広島県尾道市の尾道海産株式会社が加工した商品です。
「いりこ」とは、カタクチイワシを煮て干したものです。東日本では「煮干し」と呼ばれています。

瀬戸内海に面した広島県では、カタクチイワシが多く漁獲されていて、さまざまなメーカーのいりこが販売されています。
スーパーでも、さまざまないりこが販売されていますね。
どのいりこにするか迷いましたが、今回は、使い慣れたこちらのいりこで、出汁を取ることにしました。

油揚げと豆腐(株式会社やまみ)

続いて油揚げと豆腐ですが、こちらは広島県三原市の株式会社やまみが製造したものです。
やまみさんはさまざまな大豆食品の製造を手がけ、原料にもこだわって製品を作っています。
今回は、濃厚豆乳仕立てのきぬ豆腐と、味染みのよい油あげを使用します。

こちらは製造会社は広島県ですが原料の大豆に関しては、広島県産ではありません。
とはいえ、原料まで広島県産を探すのはかなり難しいので、今回は製造者が広島県内ということで、こちらの食材を使うことにしました。

水菜(@land)

水菜は、広島県広島市安佐南区の@landの水菜です。

実は、広島市では葉物野菜の生産が盛んなんですよ。
葉物野菜は、鮮度が求められる野菜なので、産地と消費地が近いほどいいとされます。
広島市では、産地と消費地が近いという都市近郊農業のメリットを生かし、葉物野菜の生産が多くされています。
広島市で多く生産されている葉物野菜は、広島近郊7大葉物野菜と言われていて、水菜のほか、小松菜、春菊、ほうれん草、パセリ、青ねぎ、広島菜があります。

味噌汁に使う野菜は何でもいいのですが、今回はこちらの水菜を使うことにしました。

ネギ「あおいちゃん」(JA広島北部クリーンカルチャーグループ)

ネギは、第37回日本農業大賞を受賞した「あおいちゃん」を使います。
「あおいちゃん」は、広島県安芸高田市のJA広島北部クリーンカルチャーグループが生産しています。

辛みの少ないネギなので、サラダでもおいしく味わえるのが特徴です。
出来上がった味噌汁にかける用として使うことにしました。

味噌「安芸の一膳」(ますやみそ)

味噌は、広島県呉市に本社を置く広島の味噌メーカー「ますやみそ」の「安芸の一膳」です。
この商品はフレスタのプライベートブランドBimiSmileの商品で、大豆と米、食塩だけで作った無添加の米みそです。

この味噌のすごい点は、なんと原料も広島県産であることです!
国産原料の味噌でさえ希少なのに、この味噌は、さらに広島県産の原料を使っているんです。
広島県産米あきろまんと広島県産白目大豆を使用した完全なる広島の味噌なのです。
今回は、この「安芸の一膳」を使って味噌汁を作ることにしました。

いよいよ味噌汁づくり

今回は、味噌汁4杯分を目安に作ります。
まず鍋に水を入れます。
いりこの頭とはらわたを取って、鍋に入れます。
水は1100mlくらい、いりこは10匹くらいを使いました。
火にかけて、弱火でだいたい40分くらい放置します。
沸騰しないように、常に弱火にしておきます。
その間に野菜を切っておきます。
油揚げは一枚、豆腐は一丁(150g)、水菜は二束を使いました。
40分くらいたったら、適当なタイミングで中火にし、30秒程度ぐつぐつ煮ます。
カサカサだったいりこも柔らかくなっています。

だいぶ色が変わり、出汁が出てきていますね。

出汁が出ていたら、網でいりこをすくって取り出します。
その鍋に、水菜、豆腐、油揚げを入れて少し煮ます。
一旦火を止めて、味噌をとかします。味噌は大きめのスプーン一杯くらい使いました。

沸騰しない程度に温めて出来上がりです。

器に盛って、あおいちゃんをパラパラとふりかけたら完成です。

食卓へ

広島県産の食材で作った味噌汁
夫には何も言わず、いつも通り食卓に並べてみました。
真っ先に味噌汁を手に取った夫、一口食べるやいなや「これは美味しい」と言ってくれました。

広島県産の食材で味噌汁を作ってみた感想

味噌汁の味は?

今回、広島県の食材だけで味噌汁をつくってみましたが、個人的には大満足の味噌汁ができました。
普段は、昆布といりこで出汁を取っていたので、いりこだけでちゃんと出汁が出るか心配でしたが、しっかりと味が出ました。
広島県産の昆布は見つけることができませんでしたが、いりこのみでも美味しい味噌汁ができることが分かりました。
出汁の味もかなり違い、いりこだけの出汁は、昆布といりこの出汁とは違う味わいになり、どちらがいいかは好みの問題になりそうです。
今回は、きのこ系を全く使わなかったので、味が心配でしたが、きのこなしでも美味しい味噌汁ができました。

広島県産の食材を使ってみた感想

広島県産の食材の調達に関しては、野菜は比較的調達しやすかったですが、加工品の原料まで考えると意外と難しいと感じました。
豆腐や油揚げといった加工品に関して、原料まで広島県産のものを探すことができませんでした。
ただ、葉物野菜に関しては、エブリイには広島県産のものが多かったのと、フレスタにも地元産品のコーナーがあり、比較的手に入れやすかったです。
出汁の原料であるいりこも広島県産のものが多かったです。

農林水産省の調査によると、2020年度の広島県の食料自給率(カロリーベース)は21%となっていて、全国平均の38%を下回っています。
とはいえ、広島県には、野菜や果物、お米、水産物など、さまざまな食材の産地があることを踏まえれば、食料自給率の伸びしろはまだまだあるのではないかと思いました。
広島県産の食材を毎日の生活に取り入れることが、地場産業を強くし、食料自給率の向上につながっていくのかもしれません。

最後に

味噌汁は、出汁、具材、味噌、作り方によって、さまざまな味が楽しめます。
ぜひいろいろ試して、好きな味を見つけたいものですね。


※今回紹介した味噌汁の作り方は自己流です。味の保証はしておりませんが、ぜひお試しください。