【図解】広島風と関西風のお好み焼きの違いを解説!

「広島風」と「関西風」お好み焼きの違いを解説
よく比べられる関西風お好み焼きと広島風お好み焼き。
名前は似ていますが、実は作り方も食感もまったく別物なんです!
今回は、関西風との違いや、広島のお好み焼きならではの魅力をわかりやすくご紹介します。
目次
スポンサーリンク

「広島風」と「関西風」お好み焼きはどう違う?

広島風お好み焼きと関西風お好み焼きの違い
「広島風」お好み焼きと「関西風」お好み焼きには、さまざまな違いがありますが、大きな違いとしては、焼き方と材料の違いがあります。

関西風のお好み焼きは、水で溶いた小麦粉を生地として、その生地の中にキャベツや卵を混ぜ込んで、焼く、「まぜ焼き」という焼き方をします。
広島風のお好み焼きは、鉄板の上に、水で溶いた小麦粉を伸ばし、その上にキャベツやもやし、豚肉などの具材を層のように重ねて焼いていく、「重ね焼き」という焼き方をします。
お菓子に例えると、関西風お好み焼きがカステラだとしたら、広島風お好み焼きはミルフィーユといえるのかもしれません。

材料の違いとしては、広島風のお好み焼きは、やきそばやうどんなどの麺を入れるのに対し、関西風お好み焼きは麺を入れないという違いがあります。関西風は、麵を入れない代わりに広島風よりも小麦粉が多めに入っています。

焼き方や材料が異なり、食感や味にも違いがあります。それぞれの良さがあるので、違いを楽しんでみるのもいいですね。

広島風お好み焼きとモダン焼きの違いとは?

モダン焼きとは
モダン焼きとは、関西風のお好み焼きに、焼きそばを入れて焼いたものです。

広島風お好み焼きとモダン焼きは、そばを入れるという点で同じですが、焼き方が異なります。

広島風お好み焼きは、先述したように、食材を重ねて焼いていくのに対して、モダン焼きは、生地の中にキャベツなどの食材を混ぜ込んで焼いた後、焼きそばを乗せて焼き上げます。

広島のお好み焼きとは?

【図解】広島お好み焼き(広島焼き)とは?

広島風お好み焼きはどうやって誕生した?

広島風お好み焼きのルーツは、大正時代に関西で食べられていたおやつ、「一銭洋食」だと言われています。 
一銭洋食とは、水で溶いた小麦粉に刻みネギなどをのせて焼き、ソースを塗ったものです。

1945年8月6日に、広島に原子爆弾が投下され、広島は焼け野原になり、人々の生活は一変しました。
そんな中、屋台で作られるようになったのが、この一銭洋食でした。

一銭洋食は、はじめは子どものおやつとして食べられていましたが、キャベツや豚肉、焼きそばなどを入れるようになり、幅広い世代の人たちから愛される食べ物となりました。

これが今も多くの人たちに愛されるお好み焼きの始まりでした。
お好み焼きを焼く様子
お好み焼き屋さんは、鉄板があれば始められるお店として、戦後の広島で徐々に増えていきました。 
戦争で夫を亡くした女性が、駄菓子屋を兼ねてお店をするケースが多かったと言われます。

安価な材料で作れ、お腹を満たせるお好み焼きは、戦後の広島の人たちの暮らしを大きく支えました。

広島には現在も多くのお好み焼きのお店があります。

広島のお好み焼き 美味しさの秘密

広島のお好み焼き
広島のお好み焼きは、重ね焼きが特徴です。
重ねながら焼くことで、食材のおいしさが引き出されます。

甘みが引き出されたキャベツ

広島風お好み焼きには、これが主役かと思うくらい大量のキャベツを使います。
広島風お好み焼きは、具材を層にして焼くのが特徴ですが、これにより小麦粉の層が蓋をし、キャベツがちょうどよく蒸されるのです。
蒸されたキャベツはほのかに甘く、お好み焼きの他の具材となんとも言えない一体感を醸し出します。

陰の立役者「イカ天」

イカ天
広島のお好み焼きでは、「イカ天」のお菓子を使う場合があります。キャベツを乗せた後に、割り入れて使います。
イカ天を入れることで、お好み焼きの味に深みが増します。
実はイカ天は広島県生まれのお菓子!お店でも家庭でも、お好み焼きによく使われています。

麺と生地の一体感

広島風お好み焼きは、麺を入れるのですが、麺と他の食材との一体感があり、口に入れたときの食べ応えがあります。
麺はしっとり系やパリパリ系など、お店によっても異なります。
重ね焼きならではの食感が楽しめます。

広島のお好み焼きに関する豆知識!

広島で「お好み焼き」といえば広島風がデフォルト!

県外では関西風をイメージする人が多いですが、広島ではお好み焼き=広島風がスタンダードです。
他県の人が「広島焼き」と呼ぶと、地元の人は違和感を覚えることもあります。

ヘラで鉄板から直接食べる文化も!

鉄板で食べるお好み焼き
広島のお好み焼き屋さんでは、食べるときに小さなヘラが出てきます。
ヘラで一口サイズに切り分け、鉄板からそのまま食べるのも広島流の味わい方です。アツアツのまま最後まで美味しく味わえます。

コンビニより多い⁉ お好み焼き屋さん

広島県の人口1万人あたりのお好み焼き屋さんの店舗数は4.9軒と、全国一位となっています。
これは広島県のコンビニよりも多い数なんです!
家の近所に行きつけのお好み焼き屋さんがある人も少なくありません。テイクアウトして、自宅で楽しむ人も多いです。

※人口1万人あたりのお好み焼き屋さんの店舗数出典:オタフクソース(https://www.otafuku.co.jp/okonomiyaki/column/041.html)
※コンビニ店舗数出典:商業動態統計調査 コンビニエンスストア販売 都道府県別販売額等及び前年比増減率2019年(https://www.e-stat.go.jp/stat-search/database?page=1&toukei=00550030&tstat=000001081875

ソース愛、日本一!

広島の家庭では、お好みソースは常備している調味料の定番!
家計調査では、広島市の1世帯当たりソースの年間購入量は2218mlで全国1位です!(全国平均1380ml)
また、広島にはさまざまなメーカーからお好みソースが販売されていて、バラエティ豊かです。

※家計調査(二人以上の世帯)品目別都道府県庁所在市及び政令指定都市ランキング2022年〜2024年平均(https://www.stat.go.jp/data/kakei/5.html

関連商品

目次